株高の状況が続く中、株式投資を始める人が増えています。また、株主優待に力をいれる企業が増えてきたことで、株主優待目当てに株式投資を始める人も増えています。個人的には、株主優待に力をいれるなら、配当で還元してほしいと思いますが、それはさておき。
私は、2013年頃から株式投資を始めました。スイングトレードで疲弊したのを機に長期的な目線で見て値上がりしそうな+配当金のある企業の株式を保有するようになりました。
株式から配当金を得ていたにもかかわらず、配当控除を知らなかった私。
配当控除をすると最大15%も税金が戻っていたことを最近知りました。
同じように知らない人がたくさんいるのではないでしょうか。
ここでは、配当について記載しています。
損益通算についての記述はほとんどありません。
ご了承ください。
そもそも配当とは
配当とは、会社が得た利益の一部を株主に支払うお金のことです。株式を保有していることで年に1回から2回、株数に応じた金額が付与されるシステムです。会社のビジネスがうまくいったら、会社の活動資金である株式を購入している株主に利益を返そうというものと言えます。。
配当金は利益がでたら支払われるものであるため、分配金とは異なります。
配当の節税方法は確定申告で
株式の配当には税金がかかっています。実は税金がかかっている事をしらない人も意外に多いのが現実です。
配当にかかる税金は20.315%です。
その内訳は下のとおりです。
所得税15%
住民税5%
復興特別所得税0.315%(復興特別所得税は2037年まで課税)
なんと、配当の5分の1も税金で引かれているのです。こんなぼったくりのようなシステムがあっていいのでしょうか。
いいんです。By 財務省
配当控除
配当金は企業が出した利益から出されるお金です。
企業も法人税を払っているため、企業からでる配当金に税金を徴収すると2重課税になってしまいます。
つまり、楽天edyに入金してポイントをもらい、入金した楽天edyを使ってまたポイントをもらう、いわゆるポイント2重取りを政府がしてしまうことになるわけです。
それでは、国民が納得しないと配当控除の制度ができました。(個人的な推測です。)
この配当控除、自分から申告しないとなにも戻ってきません。
お役所仕事で、税収を上げることには積極的だが、税収が下がることは聞かないかぎりは教えてくれないのです。
なので、配当控除を知らずに毎回せっせと20%の税金を徴収され続ける人達ばかりです。
配当控除を知ったなら、しっかりと手元に残るお金を守る手続きをしましょう。
※配当控除は2重課税が問題なので、以下は対象には含まれません。
・法人税のかからない外国株式
・実質免除となるREIT
課税方式を課税所得によって変える
課税方式には2つあります。
・総合課税
・申告分離課税
どう違うのかというと
総合課税制度とは、各種の所得金額を合計して所得税額を計算するというものです。
所得税は、各種の所得金額を合計し総所得金額を求め、これについて税額を計算して確定申告によりその税金を納める総合課税が原則です。
しかし、一定の所得については、他の所得金額と合計せず、分離して税額を計算し(この点が総合課税制度と異なります。)、確定申告によりその税額を納めることとなります(この点が源泉分離課税制度と異なります。)。これが申告分離課税制度です。
つまり、
全部の所得に対して課税される総合課税
と
株式の売却損益や配当所得などを総所得に合算せずに申告。
総所得と株式や配当への課税が別々になる申告分離制度
という分け方になります。
では、どちらを選べばいいのでしょうか。
それはあなたの条件によって変わってきます。
総合課税で得をするあなた |
---|
・配当を含む課税所得が695万円以下のあなた・配当以外の所得がなく、株の利益や配当所得などが38万円以下のあなた |
申告分離課税で得をするあなた |
---|
・株式や投資信託などの金融商品で売却損のあるあなた |
つまり、株式などで売却損がある、または課税所得が多い人以外はほとんどの人が総合課税を選択するとお得ということです。
では、どのくらいお得になるのでしょうか。
ここが一番知りたいところでしょう。
さらにもう少し節税する方法
所得税と住民税で課税方式を変える
平成29年分から所得税と住民税で異なる課税方式を選べるようになりました。
これによって、さらに配当にかかる税金を少なくすることができます。
ただ、この方法を使うためには、税務署への確定申告と自治体への届け出の手続きが必要になります。
自治体への届け出の方法は市区町村によって異なります。詳しい方法については、最寄りの役所に聞いてみてください。
わかりやすく書いている図がありましたので、こちらを参照ください。
引用:配当金もらったら節税を 所得税と住民税で使い分け
ちなみにこの画像で言うと、私は税金を5%にすることができます。
早めに手続きをして、手取りを増やしたいと思います。
確定申告は難しい?
配当の節税は確定申告で行います。難しそう、めんどくさそうなイメージがある確定申告。実際はパソコンなどで案内に従って入力していけばいいだけなので、比較的簡単に行えます。おそらくはじめは戸惑うこともあると思いますが、一度行えばできるようになるはずです。
2019年(2018年分)から、e-Taxの利用が簡便化されるため、オンラインで手軽に申告できるようになります。
指示に従って打ち込むだけで確定申告書が出来上がります。
その際に注意することは
総合課税を選択することだけです。
e-Taxの利用には、パソコンに接続するカードリーダーかもしくはマイナンバーカードに対応したNFCスマートフォンが必要になります。
マイナンバーカードに対応したNFCスマートフォン一覧
パソコンに接続するカードリーダーを選択する際にMacをお使いの方は、Macに接続可能なものをご購入ください。
↓MacとWindowsの両方に対応しているカードリーダー
↓Windowsに対応し、電子マネーの履歴確認、チャージ、ネットショッピングも可能